キャリア形成の考え方|これから求められる5つのスキル|スキルを身につける方法とは
「働き方改革」という言葉が定着し、コロナ禍ではテレワークが普及したこともあり、私たちの労働環境は一変しました。
また、労働者の価値観やライフスタイルが変化し、働き方そのものも多様化しつつあります。
そのような時代において、自分自身のキャリア開発を考えることは重要です。
そもそもキャリア開発はどのようにして取り組めば良いのか、これからの時代に求められるスキルや習得方法もあわせて紹介します。
現代の働き方とは
はじめに、自分自身に合ったキャリア形成を実現するために注視しておきたいポイントとして、現在の働き方はどのように変化しつつあるのかを紹介しましょう。
変わりつつある働き方やキャリア形成
少子高齢化が進む日本では人材の採用が困難となってきており、従来のような過酷な労働環境では採用募集をかけても候補者が集まらないといったケースも珍しくありません。
そこで、企業は生産性を維持しながらも、労働者にとって働きやすい環境を構築しようとさまざまな取り組みを行っています。
また、過去と比較したとき、定年である60歳を過ぎても肉体的・精神的に健康な人が増えたことから、これからは「人生100年時代」ともいわれています。
そのような環境下で、70代、80代になっても働き続ける人が珍しくない時代がやってくる可能性も高いのです。
終身雇用が保証されない
過去と現在の働き方の変化を考えたとき、見逃せないのが雇用環境の違いです。
これまでの日本では、新卒で入社後、定年退職まで同じ会社で働き続ける「終身雇用制度」が一般的でした。
また、年齢や社歴に応じて段階的に上がっていく「年功序列型」の賃金制度も終身雇用制度とセットで運用されることが多く、将来の人生設計も立てやすかったのです。
しかし、現在では終身雇用制度は一般的なものではなくなりつつあり、社員の実力や成果に応じた賃金制度へと移行しつつあります。
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多様な働き方が増えた
労働力にとって働きやすい環境を構築するために、企業はこれまでにない多様な働き方を運用しはじめています。
たとえば、子育てや介護との両立ができるよう時短勤務制度やフレックスタイム制を拡充したり、定年退職後に嘱託社員として再雇用したりといった取り組みが代表的です。
また、働き方改革の一環として政府は「副業の解禁」を推進していることもあり、副業人材を受け入れる企業も増えています。
IT技術の発達
新型コロナウイルス感染症の影響により、2020年以降はテレワークやオンライン会議を活用する機会が増えました。
今ではこのような新たな働き方が広く定着しつつありますが、これらを実現するためにはITツールやシステムの活用が欠かせません。
たとえば、チャットツールやWeb会議システム、クラウド上でさまざまな機能を提供するSaaSなどが代表的な例として挙げられるでしょう。
これまでにない新たな働き方を実現する手段として、IT技術の発達は見逃せないポイントといえるのです。
◆基本情報技術者試験の難易度や合格率|ITパスポートとの違いや2023年からの変更点は?
キャリア形成とは
時代や人々の価値観の変化、そしてIT技術の発達といったさまざまな要因によって、働き方は変化しつつあります。
これを踏まえて、今後のキャリア形成について考えてみましょう。
そもそもキャリア開発とは、ある職業や仕事を通じてスキルや能力を身につけ、経験を蓄積していき、自分自身の育成プロセスのことを指します。
今後も働き方は変化し続けていくと考えられますが、将来を見据えたとき、今後どのようなキャリア開発を考えていけば良いのでしょうか。
キャリアデザインから始めよう
キャリア開発の第一歩は、自分がどうなりないか、人生の目標を定めることです。
仕事を通してどのような生き方を目指すのか、具体的な行動指針である「キャリアデザイン」を設計しましょう。
働くことの意味を考える
そもそもなぜ働くのか、働くことの意味を考えてみましょう。
「生活費を稼ぐため」、「◯◯を買うため」など、経済的な目的を真っ先に挙げる方も多いと思いますが、それ以外にも「自己成長のため」、「今の仕事が好きだから」、「社会に貢献したいから」と考える人もいるでしょう。
どう働きたい?どこで働きたい?理想の生活は?
自分自身にとって「働く」ことの意味や目的を客観的に理解できたら、理想とする働き方や暮らし方をイメージしてみましょう。
「今の仕事に十分満足しており、一生この仕事を続けていきたい」と感じている場合でも、収入や働く場所など、「こうだったら良いのに」と感じる部分もあるかもしれません。
たとえば、「フルリモートで会社へ出勤することなく働ける」という環境であれば、住むところも自由に選べ、今以上に家族との時間も確保できるようになりますし、転職を考えているのであれば、それを軸に踏まえた就活をすることが大切になっていきます。
キャリア形成で必要な力や考え方
理想とする働き方・暮らし方のイメージができたら、キャリア開発に向けて取り組んでいきましょう。押さえておきたいポイントとしては、以下の5つが挙げられます。
キャリア形成の考え方①:自己分析
自分自身のこれまでの経歴や習得済みのスキル、資格などを書き出し、客観的に強みを把握することです。
心理テストや能力テストなどを実施することで、自分が認識していなかった得意分野が見えてくることもあるでしょう。
キャリア形成の考え方②:対人関係の構築力
仕事を進めるうえで人間関係の構築は極めて重要です。
たとえば、仕事内容そのものは興味がある分野でも、職場の人間関係がうまくいっていないと出社すること自体がストレスに感じ、やがては退職に至るケースも考えられるでしょう。
自分から積極的に話しかけるなどして、考え方や価値観の合う人を見つけることが重要です。
キャリア形成の考え方③:課題解決力・実行力
問題の本質を正確にとらえ、解決するには何が必要なのかを分析し、行動に移せる力も重要です。
自分が理想とするキャリア形成に向けて何が足りないのか、そのために何を行動すれば良いのかが把握できていると、早期のキャリア形成が実現できるでしょう。
キャリア形成の考え方④:ロールモデルの発見
自分自身が目指す働き方やキャリアをすでに実現している人がいれば、ロールモデルとして参考にしてみましょう。
キャリア形成のために必要な課題やとるべき行動が分かっていたとしても、なかなか成果が出せずに悩むことも少なくありません。
そこで、ロールモデルと自分を比較してみて、何が違うのかを分析することで理想の姿に近づけられるでしょう。
◆【キャリアプランが思いつかない方へ】必要な考え方や注意すること|面接・ESでの活かし方も
キャリア形成の為に、これからの時代に求められるスキルとは
働き方が多様化し雇用環境も変化し続けているなかで、キャリア形成を実現していくためには、自律的に専門的なスキルや知識を身につけることが重要といえます。
では、キャリア形成・キャリアアップをするために、具体的にどのようなスキルを身につけておけば良いのか、例を挙げてご紹介します。
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キャリア形成の為のスキル①:ビジネススキル
どのような仕事に従事する場合でも、基本的なビジネススキルは不可欠といえるでしょう。
たとえば、社会人の基本である挨拶や電話応対、メールの出し方などは最低限押さえておきたいポイントです。
会社員としてではなくフリーランスや個人事業主として働く人も増えていますが、そのような場合でも顧客や取引先と良好な関係を構築するうえでビジネススキルは身につけておく必要があります。
キャリア形成の為のスキル②:専門スキル
専門スキルとは、その業務に特化した資格や知識、スキルのことを指します。
たとえば、プログラマーやSEといったITエンジニアにとってはプログラミングの知識が不可欠なほか、看護師や介護士といった職種では専門の資格が求められるでしょう。
キャリア形成の為のスキル③:マネジメントスキル
マネジメントとは日本語で「管理」のことを意味します。
すなわち、自分自身はもちろん周囲のメンバーも含めて管理するスキルをマネジメントスキルとよびます。
たとえば、業務の進捗をつねに把握し納期に遅れないように調整するといったことも、基本的なマネジメントといえるでしょう。
キャリア形成の為のスキル④:お金に関する知識
キャリアデザイン上仕事に限らず、自分自身のライフプランを設計することでもあります。
将来を考えたとき、経済的な不安が頭をよぎる方も多いのではないでしょうか。
現在の生活を維持していくことも重要ですが、それと同時に、将来に備えてどのように資産を運用していくべきかを考えることも求められます。
キャリア形成の為のスキル⑤:自己啓発・思考術・メンタルケア
終身雇用制度が一般的ではなくなりつつある現在、会社に在籍していれば一生安泰、といった考えも通用しなくなっています。
今後重要となるのは、現状に満足することなく自分自身の成長に向けて努力することです。
そのためには、仕事に対してつねに高いモチベーションを維持しなければなりません。
モチベーションの維持・向上にはさまざまな方法がありますが、たとえば自己啓発や思考術を学んだり、適度な休息を交えながらメンタルケアに取り組んだりすることも重要といえるでしょう。
スキルを身につける方法
では、キャリア形成のために上記で紹介したスキルを身につけたいと考えたとき、どのような方法が有効なのでしょうか。
主な方法として挙げられるのが、「独学」と「スクールの活用」です。
本や書籍、動画で、独学にて学ぶ
ビジネススキルや専門スキル、お金に関する知識などは、専門の書籍も数多く販売されており、独学で知識やスキルを身につけることも十分可能です。
たとえば、ITエンジニアとして生計を立てていくためにプログラミングを学びたいと考えたとき、初心者向けのものから中堅レベルのエンジニアを対象としたものまで、書店にはさまざまな専門書が数多く販売されています。
また、YouTubeやWebサイトでもさまざまなスキルを身につけられる講座が無料で公開されているため、独学の環境は揃っているといえるでしょう。
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◆J Career School◆ジブンアップデートしてる?
スクールの活用
独学はコストをかけることなく自分のペースで学べるという利点がありますが、その一方で、分からないところを質問できなかったり、一人で心細く感じたりすることもあります。
そこでおすすめなのが、スクールの活用です。一口にスクールといっても学習分野に応じてさまざまなものがありますが、キャリア形成に向けておすすめなのが「J Career School」です。
J Career School(ジェイ キャリア スクール)では目的別に豊富な講座が受けられる
「J Career School」が提供している講座は、大きく分けて「ビジネス」、「テクノロジー」、「ライフ・マネー」、「キャリア」の4分野があります。
たとえば、「ビジネス」では基本的なビジネススキル、リーダーシップ、コミュニケーション、戦略・マーケティングなど多岐にわたり、社会人としての基礎を一から学びなおしたい方にもおすすめです。
社会人一年目から管理職までキャリア形成をサポート
ビジネススクールのなかには、特定の資格取得に特化したカリキュラムを提供しているところも少なくありません。
しかし、「J Career School」では、上記で紹介したとおりキャリア形成に役立つ全般的な内容を学べる特徴があります。
社会人一年目の若手社員はもちろん、「管理職になってこれまでの業務とは異なる能力が求められるようになった」という方にとっても役立つことでしょう。
無料講座や個別サポートなどもあります
ビジネススクールに通った経験がない方にとっては、「どのような内容が受講できるのか」、「自分が求めている内容が学べるのか」といった不安がある方も多いはずです。
「J Career School」では無料で受講できる講座も多く、カリキュラムの一部を体験してから申し込みを判断できます。
また、分からないところがあれば講師に直接質問できて、キャリア形成の考え方についても個別サポートも提供しているため安心です。
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まとめ
時代の変化とともに雇用環境が変わり、働く人の意識も変化しているなか、これまでのような終身雇用制度を前提としたキャリア形成やキャリア開発は現実的なものではなくなりつつあります。
この数十年の間に労働環境が一変し、さらに2020年代に入ってからはオンラインを活用した働き方が定着してきました。
これを考えると、私たちが定年を迎える頃には、どのような働き方や仕事が定着しているのか予想することは困難ですし、今の会社で何をすれば将来に直結するキャリア形成に繋がるのかを考えるのは難しいです。
そのような先の見通せない時代だからこそ、会社に頼るのではなく、自分自身のスキルを高め、成長につなげる努力が必要です。
ビジネススキルや専門スキル、マネジメントスキルといった能力開発を実現するためにも、キャリア形成を考えていく上でも、スクールを活用しながら取り組みはじめてみてはいかがでしょうか。