Python(パイソン)を使ってできる5つのこと|Excelの自動化に貢献できる!

プログラミング

AIやIoTといったテクノロジーの進化とDXの推進によって、ITエンジニアの需要がこれまで以上に高まっています。

 

特にAIをビジネスに活用し、生産性向上に役立てようと取り組む企業は多く、それにともないPythonというプログラミング言語に注目が集まっています。

 

今回は、Pythonを使うことで具体的に何ができるのか、身近な一例としてExcelの自動化についても詳しく解説します。

プログラミング言語『Python パイソン』とは

そもそもPythonとは、1990年代初頭に誕生したプログラミング言語のひとつです。

ほかのプログラミング言語と比較してもシンプルな構造であることが特徴で、さまざまな用途に活用できます。

言語の構造がシンプルであるということは、誰がコーディングしても分かりやすく読みやすいことも意味しています。

たとえば、「このWebサイトから毎日決まった時間に最新の情報を収集したい」といったプログラムを組む場合、言語が複雑だとコードも複雑化し、どの行がどの指示を出しているのかわかりにくくなってしまいます。

しかし、Pythonは構文そのものがシンプルであることから、誰がコーディングしてもわかりやすく、初心者がプログラミングを勉強する際も理解しやすい特性があるのです。

また、Pythonはライブラリが豊富に用意されていることも大きな特徴として挙げられます。

ライブラリとは、用途や目的に応じて作られたサンプルコードのファイルのようなもので、コーディングの手間を省けるというメリットがあります。

ライブラリが豊富に用意されているということは、さまざまな分野・用途・目的に対応できるプログラムが組めることも意味しており、なかでもAI(人工知能)の開発に向いていることから大いに注目されているのです。

なお、Pythonについて詳しい内容は以下の記事でも紹介しているため、ぜひこちらも参考にしてみてください。

【プログラミング初心者におすすめ】Python (パイソン) 入門講座|どんな言語なの?

【30秒講座紹介】イチから学べるPython基礎講座

Python(パイソン)を使ってできる5つのこと

Pythonはライブラリが豊富でさまざまな分野に対応できると紹介しましたが、具体的にPythonを使用しすれば『何ができる』のでしょうか。

ここでは、代表的な5つの用途を紹介するとともに、実際にPythonを使って作られた代表的なサービス事例も紹介します。

①AI・機械学習

AIに特化したPythonのライブラリとしては、「TensorFlow」や「Chainer」などが代表的です。

一口にAIといっても、自然言語処理や画像認識、音声認識などさまざまな用途があり、用途に応じたライブラリが用意されています。

Python(パイソン)で出来る機械学習とはなにか|サンプルコードつきで実践解説

②ブロックチェーンの開発

ここ数年話題を呼んでいるビットコインをはじめとした暗号資産の基幹技術として有名で、近年ではNFTなど新たな用途にも採用され始めているブロックチェーン技術。

Pythonではハッシュ関数を備えているほか、ブロックチェーンに不可欠な高度な計算に対応したライブラリが多いこともあり、ブロックチェーン開発に用いられることが少なくありません。

③Webスクレイピング

Webスクレイピングとは、Webサイト上にある画像やテキストなどのデータを自動的に収集する作業です。

冒頭でも例に挙げた「このWebサイトから毎日決まった時間に最新の情報を収集したい」という作業はまさにWebスクレイピングにあたります。

Python(パイソン)で作れるスクレイピングについて|サンプルコードつきで実践

④Webサイト・Webアプリ

PythonにはWebサイトやWebサイト上で動作するアプリケーション開発に特化したライブラリも用意されており、従来のPHPなどに比べて開発を効率化できます。

【初心者向け】Python(パイソン)で作れるアプリ開発について|どのアプリに向いているのか

⑤データ分析

Pythonには高度な数値計算に対応したライブラリが豊富であると紹介しましたが、これを応用してさまざまなデータ分析に活用することもできます。

手作業での処理が大変なデータベースの計算や整理なども、Pythonでプログラムを組むことで効率的に実行可能です。

【初心者向け】Python(パイソン)で出来るデータ分析・統計解析とは?手順も紹介

Pythonで作られた実例

身近なWebサイトやWebサービスのなかにも、実はPythonで作られたものが多く存在します。

たとえば、動画サイトの「YouTube」や、クラウドストレージサービスの「Dropbox」、SNSの「Instagram」などが挙げられます。

Python資格の全種類まとめ|Pythonは国家資格?|難易度や合格率、初心者向けなのは?

Python(パイソン)で Excelの自動化とは

さまざまな用途にPythonは活用できることが分かりましたが、「ゲームやスクレイピング、AIなどは今の業務に関連が低いし・・・」と感じた方も多いのではないでしょうか。

しかし、ほかにも便利な使い方として、PythonはExcelの操作を自動化することもでき、現在の業務を大幅に効率化できる可能性もあるのです。

Excel自動化のライブラリについて

Excelに対応したPythonのライブラリは複数の種類がありますが、特に動作が安定していて知名度も高いのが「openpyxl」です。

ExcelのVBAと比較しても処理が高速で使いやすく、ライブラリの情報も検索すると数多くヒットするため、操作に迷う心配も低いでしょう。

PythonでExcelを自動化するメリット

Excelでの作業を効率化するには、関数やVBAといったさまざまな方法があり、わざわざPythonを使う必要性も感じられない方も多いはずです。

しかし、使用環境や用途によってはPythonで自動化したほうがさまざまなメリットを得られるケースも多いのです。

①Mac・Windowsに大きな違いがない

Windows版のExcelとMac版のExcelはソフトウェアの仕様が異なるため、異なるOSで作成されたVBAが正しく動作しないことがあります。

しかし、PythonはOSに依存しないため、異なるOS間でも正常に動作できます。

②効率化ができる幅が広がる

VBAでは、「ブラウザに表示されたデータをExcelのシートへコピーし、グラフを自動的に生成する」といったように、Excel以外のアプリケーションと連携することは難しい課題がありました。

しかし、PythonであればExcel以外のアプリケーションとも連携可能で、”自作RPA”のような活用もできます。

③将来性がある

テレワークをはじめとして働き方が多様化するなか、より生産性を高めるためにクラウドシステムへ移行する企業も増えています。

Excelのようにローカルでファイルを管理・編集するのではなく、クラウド上でシームレスに編集できるシステムへ移行された場合、Excel上でしか動作できないVBAよりも、汎用性が高いPythonのほうが運用しやすいというメリットもあるでしょう。

③事務作業を効率化できる

これは筆者の知り合いから聞いた話ですが、その方は事務員として、Excelを使用して別のツールから取得したデータをコピー&ペーストでExcelに張り直すという作業を行っていたそうです。

この作業を自動化できないかと調べたところPythonで可能だという事を知り、プログラム経験はないですが、自分でプログラムを制作し、その作業を自動化する事ができたそうです。

例えばその作業に毎日2時間かかるとすれば、1ヵ月の勤務が22日だと、44時間。

1年だと22日 × 12カ月で264日。2時間の作業なので528時間の節約になります。

これからPython(パイソン)を学ぶメリット

キャリアアップや業務効率化など、プログラミングを学ぶ理由はさまざまです。

しかし、そもそも多種多様なプログラミング言語があるなかで、Pythonを選ぶメリットは何なのでしょうか。

①コードがシンプルで初心者からでも始めやすい

冒頭でも紹介したとおり、Pythonはコードがシンプルで分かりやすい言語です。

複雑なプログラミング言語をマスターするには多くの時間を要するほか、挫折してしまう初心者も少なくありません。

Pythonはプログラミング初心者にとっても始めやすく、挫折するリスクも低い言語といえます。

Python(パイソン)の効率的な学習方法や手順は?|挫折しないためのポイントも紹介

②エンジニアとしての将来性

現役のプログラマーやSEのなかで、Pythonは特に注目度の高いプログラミング言語です。

次に習得したいスキルとしても上位にランクインしており、日本のみならず世界のエンジニアから注目されています。

変化の激しいIT業界において、将来生き残っていくためにはつねに将来を見据えたスキルアップを目指すことが重要です。

そのような意味でも、これからプログラミング言語を学ぶのであれば、Pythonは極めて有効な選択肢といえます。

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Python資格を取得するのもおすすめ

プログラマーやSEといったITエンジニアは、実務経験やスキルが大きな武器となります。

プログラミング経験がない方がキャリアをスタートさせるうえでは、Python関連の資格を取得しておくとスキルの客観的な証明にもなり、就職や転職活動を有利に進められるかもしれません。

日本国内では「Python 3 エンジニア認定基礎試験」および「Python 3 エンジニア認定データ分析試験」が代表的なため、まずはこれらに挑戦してみましょう。

なお、Pythonの資格については以下の記事でも詳しく紹介しているため、ぜひこちらも参考にしてみてください。

Python資格の全種類まとめ|Pythonは国家資格?|難易度や合格率、初心者向けなのは?

Python(パイソン)の資格を取得するための学習方法

上記で紹介したPython関連資格を取得するためには、具体的にどのような方法があるのでしょうか。

初心者にもおすすめの学習方法を3つ紹介します。

①本や参考書

できるだけコストをかけずにPython資格を取得したい方は、テキストや参考書で学習する方法がおすすめです。

「Python 3 エンジニア認定基礎試験」および「Python 3 エンジニア認定データ分析試験」を受験する場合、以下の書籍を参考にすると効率的に学習を進められるはずです。

  • 「Pythonチュートリアル 第4版」(オライリー・ジャパン)
  • 「Pythonによるあたらしいデータ分析の教科書」(翔泳社)

②動画サイトや学習サイト

本よりも手軽にPythonを学習したい方には、動画サイトやインターネット学習サイトなどの活用がおすすめです。

YouTubeをはじめとした動画サイトではPythonの基礎を詳しく紹介しているコンテンツも豊富に公開されているほか、模擬問題が無料で公開されている学習サイトも多くあります。

動画サイトや学習サイトは、通勤・通学時間や就寝前の時間などを活用し着実にスキルアップが狙えるためおすすめです。

③オンラインスクール

本やインターネットを活用した独学では不安に感じる方は、オンラインスクールも検討してみましょう。

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さまざまなビジネススキルを習得できるオンラインスクール「J Career School」では、学べるPythonの講座についてご紹介します。

Excelなどの自動化に特化した「イチから学べる Python自動化講座」をはじめ、

「Python 3 エンジニア認定基礎試験」に対応した「イチから学べるPython基礎講座」、

「Python 3 エンジニア認定データ分析試験」に対応した「イチから学べるPythonデータ分析資格講座」などを開設しています。

オンライン学習に最適化されたカリキュラムとなっており、限られた時間のなかで効率的に学習を進められます。

確認問題や修了テスト、個別サポートも用意されており、分からないところがあればいつでも何度でも質問ができる環境と納得がいくまで徹底した指導を受けることができます。

Python3 エンジニア認定データ分析試験の難易度や合格率は?基礎試験との違いについても解説

イチから学べる~Python基礎講座~

まとめ

AIやブロックチェーンの開発から、Excelの自動化まで幅広い用途に活用できるPythonですが、

毎日のように利用しているYouTubeやInstagramなども、実はPythonで開発されていると聞くと身近に感じる方も多いのではないでしょうか。

ITエンジニアにとってもPythonを学ぶことは将来性が高く、キャリアアップにも役立ちます。

Python関連資格に興味を抱いた方は、オンラインスクールの活用も含めて自分に合った学習方法で取り組んでみてください。

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